1ヶ月間の育児休暇を終えて

Daisuke Hayashi
ProjectDD
Published in
5 min readApr 30, 2020

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2020年3月26日に第一子が産まれ、4月からまる一ヶ月間「育児休暇」を取得しました。今日が最後の日なので、育休期間を振り返ってみたいと思います。

なぜ育休を取得しようと思ったのか

「育休を取得しよう」というのは、子供を授かった当初から決めていました。妻も実家には戻らず東京で出産をすることになり、私の親も東京にはいないので、サポートしたかったというのが一番です。

また私自身、育児はもちろん弟・妹もいないので、乳幼児と生活するという経験がありませんでした。アタマで知識を得ることはできますが、育児をしっかり・がっつりカラダで体感したいという思いもありました。

私が勤める会社では、男性の育休取得に対する”変な空気”もなく、全員ではありませんが多くの男性社員が育休を取得していたという実績もあり、育休へのハードルがなかったのも要因でしょう。

あと日本の「男性の育休取得率」の向上に貢献したかったというのもあります。男性の育休取得については様々な考えがあり、どのような意見をも否定するつもりはありません。職場・家庭の環境や方針は様々ですし。ただ育休を取得する・しないについては、選択肢としてもっとフラットに選べる環境・空気になって欲しいとは思っています。

育休に入る前にやったこと

仕事について。私は3つの小さなチーム・計8名のデザイナーのマネージャー業務をしています。年明け早々にメンバーには「4月いないからよろしくね!」と伝え、育休前に以下のことを行いました。

  • タスクの引き継ぎ
  • アサインメント・タッチポイントの明確化
  • 1ヶ月間の方向性を示す・筋道をつける

タスクの引き継ぎは「私が会社を辞める」くらいのスタンスで行いました。いや1ヶ月後には戻ってくるのですが、1ヶ月間は不在にするので。私が実際に手を動かす(デザインする)タスクはそこまで多くはなかったのですが、ゼロではなかったのでこれらをメンバーに渡しました。

あとはアサインメントをより明確にしました。
「Aに関するタスクは〇〇さん、Bは△△さん」なのですが、とはいえAとBが絡み合うタスク、AでもBでもないタスクも出てくるでしょう。そこをお見合いすることなく、チームとして対応して欲しい旨も伝えました。

マネージャーの主な業務として、方向性を示す・筋道をつける・調整をする…があります。ただ方向性を定めるにしてもガチガチにしては、それはそれで動きにくいと思ったので、

「僕の考えはこうして欲しいと思っているけど、マストじゃないよ」
「僕の中では優先度は高いけど、最後はジャッジください」

というスタンスで伝えました。

1ヶ月間できるかぎりのことは育休取得前にやったつもりですが、カンペキは難しいと思います。1ヶ月で状況や優先順位なんて変わってしまうし、私のなかで不十分だったこともあるでしょう。これで良かったかどうかは、復職後に振り返る必要がありますね。

1ヶ月の育休をやってみて

結論から言えば、育休を取得して良かったと思ってます。

「我が子をずっと見ていられる」というデレデレな理由もひとつ。
もうひとつは、妻と一緒に育児を学べたことで、アタマだけではなく育児をカラダに刻むことができたこと。親の思い通りになんていかないこともアタマではわかっていますが、しっかり体感できましたw

そして育児に対し、私なりに「うん、だいじょうぶ」と思えたことです。もちろん育児のわからないこと・不安なことは次々と出てきますが、妻が疲れているときや予定があるときでも最低限の育児はできる手応えはあります。

仕事については、育休期間はほぼノータッチでした。メールやチャットのチェックはしていましたが、これも週2くらい。返信やコメントもほぼなし。デザインファイルをチラ見することもできましたが、それもやめました。

復職について、ブランクがあるという点においてはちょっぴりあります。でも1ヶ月のあいだ業務に対応してくれたメンバーのみなさんには感謝しかありません。おかげで育児に集中することができました。ありがとうございます。

いっぽうで1ヶ月で復職することにしたのは、「仕事へのブランクが大きくなることへの不安」と「金銭的な不安」があることは否めません。育休期間については保険組合から補助金が出るとはいえ、お給料に対し満額ではないことあります。

男性の育休取得を義務化するという動きもありますが、最低1ヶ月間の金銭的な賃金補償や、職場復帰時の補償などもセットに検討しないといけないでしょう。

改めてですが、男性の育児休暇取得に対し、ハードルなくフラットな空気のなかで、各家庭環境の状況にあわせて選択できる社会が来ることを願うばかりです。

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