CSS Nite Shift 12 | セミナーレポート

Daisuke Hayashi
ProjectDD
Published in
5 min readDec 25, 2018

--

2018年12月22日、東京・ 浅草橋ヒューリックホールで開催された CSS Nite Shift12「Webデザイン行く年来る年」(CSS Nite LP59)に参加してきました。

年末にWeb制作に関する各ジャンルの1年間の振り返りをするイベント。これに参加しなきゃ年が越せない!という恒例行事になっています。

基調講演・2020年に向けて何を見据えるべきか

・産業と社会の変化。人の行動の「何」が変わっていくか
・Society5.0(仮想空間×現実空間の高度な融合)、5G(超高速、超低遅延、多数同時接続)
・商品を製造していく・・・以上に、環境を構築・提供していく
・モバイルファーストから、AIファーストへ

「webクリエイターのための情報交換所」ダイジェスト

・Google、ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使⽤する(2018年7月より段階的に)
・スマートフォン保有率(75.1%)がパソコン保有率(72.5%)を初めて上まわる/総務省情報通信⽩書・30年度版
・AIを活用しながら制作者である私たちがどのような価値を出せるか?の視点で考える。

くれまとさくらがお送りするツールの話

・UIデザインにおけるデファクトスタンダードはSketch。ただしMacでのみ利用可
・LPのようなグラフィカルなデザインの場合 PhotoshopやIllustratorが強く、それらとの連携が強いXDも活用される
・XDは2018年に11回のアップデート=スピード感のある開発サイクル
・Figmaでは複数人による同時編集ができる。モブデザイン(複数人における同時デザイン作業)を行う際は最適

おさえておきたいフォントまわりのトレンド

・Google Fonts 正式リリース
・年間定額制フォントサービスは「LETS」「モリサワパスポート」が2強
・TypekitがAdobe Fontsへ。書体数の制限も撤廃
・NetflixやAirbnbなど、独自のコーポレートフォントを策定する動き
・海外のファッションブランドを中心に、ロゴタイプが簡素化
→紙媒体だけではなく、画面表示も考慮しての動き?

アクセシビリティ やっていいとも!

・WCAG2.1がW3C勧告に
・アクセシビリティは、誰かがやるのではなく、全員で取り組むもの
・AbemaTVやGithub(issueのラベル)のデザインで、輝度コントラスト比 4.5:1をキープするためのデザイン変更が行われる
・ChromeやFirefoxにアクセシビリティのチェック機能が標準搭載
・デザイナーがキーボードフォーカス時のデザインなど、細部にまでデザインをしていないケースが多い

web制作会社が抱く不安と希望「このままでいいのか」問題

・受注=クライアントの発注に依存している。依存ありきからの脱却
→自分たちならではの価値追求
・請負仕事以外でのマネタイズ
→いままで存在しなかった新たな価値を作り出す。自分たちで生み出していく価値。
・はじめは小さな数字かもしれないが、大きな一歩

webデザイントレンド

・彩度が高いデザインが増えた
→スマホの発色に最適化され、かつスタイリッシュな感じに魅せるため?
(e.g. Jardines
・ビビットな色使いのデザイン、平気で補色を使う
(e.g. BAYEL)
・境目をはっきりさせない、有機的なデザインによる区切り

CSS Nite というWeb制作者向けのセミナーなので、テクニカルな内容も盛りだくさんでしたが、

・環境の変化にいかに対応していくか
・どのような未来がくるのかをどれだけ把握できるか
・そのなかで自分自身の「価値」をいかに見極め、活かしていくか

という話題を複数の登壇者の方が言及されていたのが印象的でした。

環境の変化なんてのはいつの時代にもあることですが、おそらくその速度がどんどん上がっており、変化を把握し柔軟に対応することがより一層求められているのだろうなと感じました。

単純な作業はAIに取って代わり、より仕事にクリエイティビティが求められていく(と言われている)時代だからこそ、自分自身が提供できる「価値」は何かを見つめ直し、2020年のその先にどのように生きていくかを考えるときが来ているのかもしれません。

--

--